昔の経験した出来事です。
認知症の利用者様。
不安でとにかく施設内を歩かれる。
当時の私はまだ未熟で、
どうしたら徘徊が止められるのかというマイナス視点で、大学病院の尊敬する神経内科の医師にかかった。
CTでは側頭葉の海馬はやせ細り、前頭葉の萎縮までおこしていた。アルツハイマー型認知症の中期。
医師にたずねると、
「歩けるっていいですね、いずれアルツハイマー末期になると歩けなくなるのだから。今出来ることどう活かすか?」って。
それが介護だって、視点を変えていただき、強みに視点をあててくれた。なんでこうなのって?悩んでて、だれ視点よ??
介護スタッフには、アルツハイマー型認知症の病態生理から伝え、今の現状、そして今後のことを伝える。
プラスへの視点でのスイッチの変換で、一気にアイデアが出る。
危なくないように歩ける環境にしよう。
不安でないように、側に私たちがいるよというオーラを出そう。どんな声かけがいいかな?どう工夫ができるか?なんて、
結局みんなで一団となって取り組んだら、
ひたすら迷い歩くのが落ち着いてこられ、
次の悩みへと突入。
カーテンをちぎる。壁紙をはがす。
また医師に相談。
「いいよね、手先が器用なんだろうね。これもまたこの方の出来ることなんだよね。でもこの利用者様をどうにかしようと思ってきたんでしょう?いい施設だよね」
なんて、また先生乗せ上手(^_^;)
また、脳のプラスのスイッチを変換し、
スタッフに呼びかけました。
「家でいらない服などの古着とかあつめたい」
古着をあつめ提供。
ずっと利用者様はその糸をほどいたり、やぶったり楽しそうにしていて。
いつのまにか、満たされたのか認知症が進んだのか落ち着いてその行動をやめてしまった。
きちんと病気や今の状態を知る。
また、出来ることに着目する。
基本!!
つい、私たちは出来ないこと、
そして危ないからとストップしようとしたり、自分たち都合にしてしまう。
でも、今出来ること、強みや好きなことに着目することが大切!!
というか、
認知症とか関係なくない?
人として。
ふと、思い出した出来事でした!!