【心不全の緩和ケアACP】

ガンの末期、老衰の末期、そして心不全の末期いずれにしても大切なのは、もしもの話し合う過程。

心不全とは心臓が悪いために、息切れやむくみが起こり、だんだん悪くなり、命を縮める病気です。(学会の一般向け説明)

昨日、JCHO九州病院の循環器の鬼塚健先生と認定看護師の櫻井栄子さんの研修に参加させていただきました。

2017年改訂版

急性慢性心不全診療ガイドライン↓

http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2017_tsutsui_h.pdf

心不全とは、心臓のポンプ機能が低下するために全身に十分な酸素が送れず、全身の血流が滞るため、その結果として身体にさまざまな症状がでてきます。

心不全のおもな症状として、「息が切れる」「少し動いただけでも疲れる」「体がむくみやすい」などがあげられます。

心不全は徐々に悪化し、突然悪化することもあり、話すことができなくなったり、命を落とすこともありえます。

症状が落ち着いても、心臓の機能は良くなるのではなく、一方方向に悪くなることを自覚することが大切。

そのために、意思決定のための支援として早めに話し合うこと。

真ん中が心不全の経過。

鬼塚先生に話を聞いて、ハッとさせられました。

一方方向に悪くなるということと。

きちんと早期から急に悪化した時のことを考えておく必要があるということ。

最後苦しんで亡くなったり、急に心の準備をせぬままお別れにならないように。

【緩和ケア】といえば、日本では、ガンの末期のイメージがあると思いますが、全世界では循環器(心臓の病気など)の緩和ケアがニーズとしてあげられているそうです。

ガンの告知は多くの場合、わかった時点で話し合いをしたり予測して計画を立てます。

しかし心不全に対してはどうか?

私たち施設看護でも、高齢者の看取りに対しては自然に命を苦しまずに全うする支援をと頑張ってますが、

心不全の方に対しては、最近まで早めに病態をしっかりとらえて話し合ったり連携をとったり充分なアプローチが出来てなかったと反省点もあります。

最近も、心不全の利用者様がいて、

足のむくみから、全身にむくみがひどくなり、声が枯れてきました。

精神的に不安定なので、医師とご家族と施設のものと話し合い、入院せず施設(在宅)でできるだけの治療をと始めています。

施設の中でも往診で、今まで高齢だから仕方がないねと言われていた医師も考えてくださり、強心剤と利尿剤を使用することで、むくみが減ってきてます。

血液検査でBNPの検査をするのも、一つの指標になっています。(採血するだけでわかります)

そういう診断があるからこそ、ご本人やご家族へのアプローチが出来る。

アドバンス・ケア・プランニングとは、悪くなってしまったときや万一のときに備えて、あらかじめ考えをまとめて準備しておくことを言います。

がんなどでは告知されると多くの人がそうした場合について考え、医師や家族に自分の意思を伝えますが、心不全の場合には、徐々に悪くなっていくので、今までそのことを考える人があまりいませんでした。

しかし、心不全は突然悪化することもあり、話すことができなくなったり、命を落とすこともありえます。

生活の中で、きちんとした知識を医療チームから得て、私たち介護側も利用者様の変化を捉え 医療側に発信する必要があるのだと勉強になりました。

心不全の原因となる病気はさまざまで、心筋梗塞、弁膜症、高血圧による心肥大、さらに不整脈などがあり、その他心筋症や肺高血圧症と、その原因は多岐にわたります。

糖尿病や、睡眠時無呼吸症候群も心不全を引き起こす危険因子となります。

また、乱れた生活習慣や肥満、加齢、飲酒、喫煙、過労、ストレスなども危険因子としてあげられます。

“【心不全の緩和ケアACP】” への2件の返信

  1. とても、勉強になります。医療から離れてたのと、全くの勉強不足なので知らないことだらけです。
    心不全の方なりやすい方をしっかり把握し
    そのつもりでの見守り配慮が必要ですね。

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